当時の車雑誌では、FF駆動であるCITYを改造してリヤエンジンとしたり、はたまた前後ツインエンジンなるカスタムCITYが紙面を賑わせた。そういった昔の熱い記憶が薄れてゆく中、2002年に突如、ある雑誌の片隅に怪しいCITYの記事が登場。
早速、CITYパパラッチことPP110さんが確認の為に現車訪問して位置確認。そして今回、私、タコスが満を期して取材して参りました!
この車のベースは紛れも無くCITYであるわけだが、車体後部はかなりモディファイされており、リフトバッククーペのようになっている。全長も幾分伸びているものと思われる。
助手席側サイドからはフロントエンジンの排気管が、後ろからリヤエンジンの排気管が車体からタイコが飛び出すように付いている。 トランク?スポイラーはS13シルビアの物と思われる。
ベースはTURBO1であるが、フロント周りは TURBO IIの物と交換されている。競技車であるため、ヘッドライトは両側とも無い。
10数年前に製作されたこの車両だが、当初はTURBO1エンジン×2であったそうだ。
外観上は、エアフィルターとオイルキャッチタンク以外はノーマル。エンジン全体が前側に数10mmオフセットしてマウントされている。
リヤにMIDマウントされているのは、現在は初代ファミリアSPORTの1600DOHC TURBO。過去にはTURBO1EG×2、その後 TURBO2EG×2という経歴もあるそうだ。X1-9やMR-2同様、FFのパワーユニットをリヤにそのまま移動している。
ファミリアのフロント足回りがそのままついている。タイロッドをロックしてステアしないようにしてあるだけである。
シティターボ用のデジタルメーターが2台仲良く並んでいる。片方はファミリアエンジンの表示、制御をしているのだろうか?
ブレーキのマスターシリンダーは、シティ用ではないものが助手席側車内に取り付けられていた。リンクとロッドを介してペダルと接続されている。
ちなみに、前後の動力は全く独立しており(!)、運転にはかなりのコツがいるらしい。
当然であるが、車内にはロールケージがはりめぐらされ、助手席の位置には、燃料タンクが当たり前のようにいすわっている。
おそらく、唯一の現役シティレーサーであろうこの車は、現在も東北地区のダートラ等で活躍中。一度コンバット姿を見てみたいものである。今後更なる活躍を期待したい。