homemy life ⟩ SHINOVYとCITY


01■ CITY TURBO II 後期型 // 1985年式

車両価格:390,000円
購入月日:1992/05/20
購入時走行距離:62,193km

子供の頃から自家用車の無い家庭に育った自分は高校に入るまで車には全く興味が無く、免許も不要と考えていました。

正直、子供の頃から車を見て車名が判かるのはミニやビートルくらいで、興味の対象はガンダムやMTBの事ばかり。(笑)

しかし子供の頃からチョロQだけはお気に入りで、羽をつけたりボディを外して超軽量ボディ化などの改造をして遊んでました。今思えばターボ2を選んだのもこのチョロQが好きだったからかもしれません。

そんな自分だったので、まさか4輪の車を持つなんて考えてませんでした。きっと免許を取得したらMTBの延長にあるオフロードバイク方面に行くんだろうと漠然と考えていました。

しかし高校三年となり、なんとなく行くことになった教習所へ通っているうちに「クルマを動かす」ということが楽しいと感じ、卒業近くになってからやっとクルマへの興味に目覚めて中古車雑誌を読み始めました。

高校を卒業し小さな設計事務所に入社して2週間目、MTBで通勤途中にクルマにはねられ右肩鎖骨骨折という事故にあってしまいました。数ヶ月後、その慰謝料として保険屋から50万円を入手したのでこれが愛車購入の予算に決定しました。

車種の選択条件としては自分が身長が180cm以上もある大男なので、せめて車社会では小回りのきく車体が望ましいんじゃないかと(笑)。そして室内高が低いクルマでは自分の頭が当たってしまうと考えて室内が広い車体。よってクーペボディは却下。そしてなにより自分好みのデザインであることと、総予算が50万円程度におさまる年式のクルマという条件に決めました。

コンパクトで室内も広そうなクルマとして「ミニカ・トッポ」、デザイン的にはスポーティーな「アルトワークス」なんか良いなぁ〜なんて中古車相場を探してみると軽自動車全般が高値相場であることに気が付き、断念。

次はコンパクトで軽自動車よりもタマ数が多く、中古車相場も安い小型車カテゴリーを物色。デザイン的にスターレット系が好みだったので、「EP71スターレットターボ」が欲しいと調べてみると、中古車の車体価格が50万円近い相場だったのでこれに諸費用を合わせたら予算オーバーとなってしまうので断念。

「やれやれ・・・俺の希望に合うクルマなんて存在しないのかな・・・」っとションボリしかけた時、ふとデザイン的に好きだった「アルトワークス」に似たクルマをもっと昔に見たことがある気がしました。

「なんだったかなぁ〜、あの背の高いクルマ・・・子供の頃に流行ったCMの・・・あ!シティ・ターボだ!!」

速攻で中古車雑誌でシティの欄を探しましたがスターレットに比べるとタマ数が少ないせいか掲載数がほとんど無く、数冊の雑誌を見てやっと自分がアルトワークスに似ているクルマと思ったのが「シティターボ2」だと判明しました。

その数少ない流通相場を見てみると車両価格が20万円から高くて40万円くらい。予算はOK!そして広い室内空間、デザインもフェンダーが張り出し、ボンネットもふくらんで迫力一杯!でもチョロQみたいなコミカルさも併せ持ち、室内にも遊び心が満載!パワーだってスタタボに負けない馬力だし、なにより決め手になったのはタミヤから「スポーツカーシリーズ」として1/24のモデルが発売されていることでした。そう、シティターボ2は実用車では無く、タミヤいわく「スポーツカー」なのだ!まさに運命的な一目惚れ状態でした。

シティターボ2というクルマを全く想定していなかったのに、すべてが自分の条件にピタリと合致したこのクルマ、もう他の選択なんて必要ありません。あとは値段と状態のバランスの良いシティターボ2を探すのみです。

しかし地元中古車雑誌を見ても、ほとんどタマ数が無い!たまたま広告で近所のマツダ・ディーラーで1万円の目玉車として白いブルが売り出されていたのですが、行ったときには値段が値段だけに既に売約済みでした。とりあえず実車にお目にかかるのはこれが初めてだったので憧れのスポーツカーを見るようにじっくりと観察しました。(それまではタミヤのプラモでイメージトレーニングしてました。)

地元の中古車雑誌には掲載が少ない為、全国版の雑誌に目を向けると埼玉の草加市にシティターボ2がその店の掲載車の6割を占めている「セピアオート」という店を発見しました。

試しに掲載されていた状態の良さそうな白ブルが残っているかを電話してみると、あいにく売却済みとのこと。

しかしその日に入庫したばかりの黒ブルが一台あり程度も良いというので、その場で急遽購入予約をして写真と必要書類を送ってもらいました。送られてきた写真はポラロイド写真2枚で雨の日に撮影したためにピンぼけ気味で斜め前からの一枚と助手席側から室内を撮影した一枚だけでした。ブルの車内は青系だと思っていたのですが、ここで初めて後期型では内装色がブラック系に変更になったことを知りました。初期型でさえ程度の良いものはタマ数が少ないのに後期型なんて滅多に出てこないということで、このチャンスをのがすわけには行かず、購入することにしました。

そう、自分は中古車を購入するときには必要とされる「現車確認」もせずにポラロイド写真2枚だけで購入を決定してしまったんです。

今思えば我ながら無謀とも思えるのですが、初めてクルマを買う自分が、流通の少ないクルマを鑑定したところで判断基準があろうはずもないということから、ブルを多く取り扱っている中古車屋を信じてみることにしました。

そして数日後、埼玉県から陸送にて車検取得したばかりの黒ブルと初のご対面!

こうして1992年5月20日、俺は初めての愛車である黒いシティターボ2のオーナーとなったのでした。


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